UbuntuでKaoriYa-Vimをコンパイル
WindowsではKaoriYa-Vimを、OS XではMacVim-KaoriYaを使っていますが、UbuntuでもKaoriYa-Vimを使いたかったのでコンパイルしてみました。
方法が合っているのかわからないけど、一応+kaoriyaと+guess_encode付きでコンパイルできたので以下にメモを。あと:Scratchも使えます。
環境:Ubuntu 12.04 LTS Server 64bit
リポジトリのクローン
本家Vimのリポジトリをクローンしてきます。要Mercurialです。
$ hg clone https://vim.googlecode.com/hg ./vim
$ cd ./vim
KaoriYa-Vimのパッチを当てる
KaoriYa-Vimのパッチを当てるため、Windows用の書庫をダウンロードします。
$ curl -o vim73w64.zip http://files.kaoriya.net/goto/vim73w64 -L $ unzip vim73w64.zip $ cd vim73-kaoriya-win64
パッチを当てるベースバージョンを調べる
パッチを当てるため、ベースバージョンを調べます。
$ less CHANGES.txt $ cd ..
このときの最新のベースバージョンは7.3.646でした。
ベースバージョンのリビジョンに移動する
ベースバージョンのリビジョンに移動するため、ログを検索します。
$ hg log --keyword '7.3.646'
あとから気がついたけど、バージョン番号が指定されたリビジョンはタグも打ってあるので
$ hg tags | less
や
$ hg tags | grep '7-3-646'
で対応するリビジョンを探しても良いかもしれません。
ログから探したらリビジョン3776だったので、ここに移動します。タグはv7-3-646でした。タグで移動した方が楽かな……
$ hg update -r 3776
ついでにブランチを切ってみたりとか。コンパイルして使うだけなら必要ないんでしょうけど。
$ hg branch "kaoriya-7.3.646" $ hg ci -m "created kaoriya-7.3.646 branch"
パッチを当てる
パッチを当てます。
$ hg import vim73-kaoriya-win64/patch/kaoriya-hg.diff -m "patched"
コンパイルする
いつものようにコンパイルします。
その前に必要なライブラリなどを適当にそろえておくとよいかと。
Ubuntu 12.04の場合、常に必要なものとしては
- libncurses5-dev
で、GTK2+でGUIも付加する場合は
- libgtk2.0-dev
- xorg-dev
が必要です。また、configure時にGUIオプションを付加する必要があります。
ちなみに、xorg-devだけを入れlibgtk-2.0-devを入れない場合、Motifかなにかでコンパイルされて大変格好の悪いGUIになりました……
で、あとはコンパイルを。サーバー版UbuntuなのでGUI関連のオプションは入れていません。
$ rm -f src/auto/config.cache $ ./configure \ > --prefix="$HOME/Binary/vim" \ > --exec-prefix="$HOME/Binary/vim" \ > --disable-darwin \ > --disable-selinux \ > --enable-perlinterp=yes \ > --enable-pythoninterp=yes \ > --enable-tclinterp \ > --enable-rubyinterp=yes \ > --enable-cscope \ > --disable-netbeans \ > --enable-multibyte \ > --enable-xim \ > --enable-fontset \ > --with-features=huge \ > --with-compiledby="sasa+1 <sasaplus1 [at] gmail.com>" \ > --with-tlib=ncurses $ make clean && make -j 2 $ make install
設定ファイルなどをコピーする
コンパイルしてインストールできたら、KaoriYa-Vimで使っている設定ファイルなどを丸ごとコピーします。これが合っているのかわかりませんが……
$ mv $HOME/Binary/vim/share/vim/vim73 $HOME/Binary/vim/share/vim/vim73_org $ cd vim73-kaoriya-win64/ $ cp -rf plugins/ switches/ vim73/ vimrc gvimrc $HOME/Binary/vim/share/vim/
インストール完了!
これでインストールが終わりました。インストール先にパスを通して、
$ vim --version | grep 'kaoriya'
などとしてみるとちゃんと+kaoriyaでコンパイルできていると思います。
あとは:Scratchや"Last Changes: ."を書いて保存してみるなども良いかと。